2015年度春闘要求書

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2015年度春闘要求書

2015年2月23日

わかやま市民生活協同組合

専務理事 殿

わかやま市民生協労働組合

執行委員長

 

貴理事会の「生活と健康・くらしと平和を守る」日頃のご奮闘に対し、敬意を表します。

私たちの厳しい生活実態、労働実態に基づき、ここに「2015年度春闘要求書」を提出します。理事会には、私たちをとりまく情勢、私たちの切実な要求を真正面から受け止め、誠実で積極的な回答をいただけることを切実に要望いたします。

要求趣旨

1. わたしたちおよび2015年春闘をめぐる情勢の特徴

(1)総選挙は安倍政権の「圧勝」か?

先の総選挙では、多くの国民が反対している秘密保護法・集団的自衛権・原発再稼働・沖縄の新基地建設などの争点は隠したまま、自公与党で3分の2(317)を上回る議席を獲得しました。

この選挙での大きな特徴は、自公与党が3分の2の議席を維持はしたものの、自主憲法制定を政策にかかげる勢力が後退し、憲法を守る勢力が議席を伸ばしたことです。

11月の沖縄県知事選挙での流れで「オール沖縄」の候補が全員当選し、自民党が沖縄の全小選挙区で議席を失ったことは、憲法や基地問題における今後のたたかいに展望を示すものとなりました。

安倍首相は「この道しかない」「国民の信を得た」としてさらに本性を表し「戦争する国」にする暴走を加速させるでしょう。

今年は戦後70年という節目の年であると同時に被曝70年の年となっており、「戦争する国」にさせない運動をより一層つよめていく必要があります。

(2)くらしと事業を破壊するアベノミクスの破たん

大企業は、法人税の引き下げや優遇税制などの一方、正社員の定期給与の抑制、低賃金の非正規雇用労働者を増やしたことで、内部留保を積み増しています。

その一方で労働者の賃金は深刻です。民間給与実態統計調査によると、年間平均賃金は昨年より5万6000円上がり、413万6000円となりましたが、昨年4月の消費税増税による物価押し上げは日銀試算で2%。

消費税増税分を含む消費者物価指数は11月、前年同月比で2.4%上がっており、賃金は上がっても物価上昇分には届いていません。

11月に出された厚生労働省の毎月勤労統計調査でも、物価上昇を加味して賃金水準を示す実質賃金指数(従業員5人以上の事業所)は前年同月比4.3%減で、17カ月連続でマイナスを記録しています。

「アベノミクス」が大企業のもうけと内部留保を増やしただけで、賃金や雇用に結びついていないことはあきらかです。

安倍首相はいまだに「法人税減税は賃上げへも結びついていく。企業が収益性を改善していくことは国民生活の向上にも結びついていく」(6日、財界3団体新年会でのあいさつ)と破たん済みのトリクルダウンの考えを繰り返すだけです。

15春闘では賃金の底上げや社会保障の拡充など国民の懐をゆたかにし本当の景気回復をはかることが重要です。

(3)核兵器廃絶の実現に向けて

2015年は日本にとっては被爆・終戦70年を迎える年であります。被爆者とともに、核兵器廃絶の実現を目指すための行動が必要です。

その中でわたしたちは上部団体である生協労連・県地評とともに核兵器廃絶とNPT再検討会議の成功に向けた署名行動に参加して、NPT再検討会議への代表派遣もおこないます。

2. 和歌山県の情勢

和歌山財務事務所は、昨年10~12月期の県内の経済情勢について、前期(7~9月)に引き続いて「緩やかに持ち直しつつある」と判断しました。個人消費については前年同期比でマイナス1.6%。

一方で、新車販売台数は前年同期比で、昨年9月以降3カ月連続で大幅にプラス。白浜温泉、勝浦温泉、高野山などの観光地は、大きな天候の崩れがなく、外国人観光客が増えたことなどから前年を上回って推移したということです。

雇用情勢も11月の有効求人倍率が8月より0.08高い0.96倍となり、持ち直しつつあります。

県地評がおこなった聞き取りでは「紀南の高速道路工事関係の求人は落ち着いているが、太陽光パネル設置やリフォーム工事など建設業界の求人が目立つ」「時計や高級衣料品、自動車の売れ行きが好調なため、アパレル関係や自動車ディーラーの求人が増加している」などの声がありました。

3. わかやま市民生協の労働者の状況

今年度は募集や広報を強めても入協者自体が減っており、人員不足が深刻化しています。

これは今いる労働者にとっても、契約時間以上の残業や代走、システム的な改善が乏しい中での仕事の割り振りによる過重労働、労使で定めた36協定を超える長時間過密労働の発生、昼休憩未取得、さらには不払い労働として現われており、やむなく退職するなかまも後を絶ちません。

15春闘に向けて取り組んだアンケートからは人員不足の解消には賃金の改善が圧倒的な声として寄せられており、職場運営とあわせて改善をおこなうことが必要です。

賃金の改善については、時間給全体のベースアップと一時金月数のアップが大きな声として寄せられており、まさにこの春での改善が求められています。

非正規の契約に関しては、週の契約時間が20時間未満の労働者でも実態として週労20時間以上働いている声が寄せられ、実態に合わせて契約時間の見直しと雇用保険を掛けて欲しいと言う声も多く寄せられました。

最低賃金をめぐる問題では昨年末、和歌山労働基準監督署がわかやま市民生協に指導に入りました。

これはこの間当労働組合が再三指摘していただけでなく、上部団体をはじめ他団体からも「おかしいのではないか」と指摘をうけており、最低賃金法の本来の主旨である賃金の底上げという視点からも改善が必要だったことは明らかです。

また、指導後の対応においても、13年に遡って改定を行い1月度の給与での支給を行う旨の報告がありましたが、是正内容自体も本質的な是正とは言えません。

今年も秋には地域の最低賃金は見直しが行われます。最低賃金が見直されてから改定を行うという様な状態をつくるのではなく、生協労連が掲げる“だれがどこで働いても最低時給1,000円”の大幅な賃上げをおこない、働きやすい職場とは、人が辞めない職場とは、真のコンプライアンス経営とはどうあるべきかを皆が考える生協にしていくべきだと考えます。

人員不足と人員不足から波及する現場での矛盾の実態を直視し、賃金や労働条件、働き方、働かされ方を、労使で真摯にその解決に向けた議論を行うことが緊急の課題となっています。

2015年春闘は、労働者のくらしを守る・働く権利を尊重する、消費者の権利を擁護するという視点に立って、生協・企業の社会的責任と公共性という視点からの改善要求が求められています。

以上を重視して、以下の要求を提出いたします。真摯に検討され、それぞれの要求に対し、項目ごと個別具体的に誠実な回答をしめされることを強く望みます。

なお、回答は全国統一回答指定日である3月11日までに文書にてご提示ください。

2015年春闘・具体的要求

(1)賃金・一時金に関する要求

① パート職員の時間給を誰でも1,000円以上に引き上げること。最低でも150円は引き上げること。

② パート職員に入協10年目まで時間給10円アップの定期昇給を行うこと。

③ 正規職員の月例賃金を誰でも2万円以上引き上げること。

④ 正規職員に年齢給を設け、35歳まで定期昇給を行うこと。

⑤ 年間の一時金の予算組は正規3.5ヶ月、パート3.5ヶ月を下回らないこと。

⑥ 再雇用・アルバイト職員についても一時金の予算組みをすること。

⑦ 夏期一時金は正規職員に1.89ヶ月、パート職員・再雇用職員・アルバイト職員に1.75ヶ月を支給すること。

⑧ 夏季一時金は、格付け変更のあった正規職員は変更後の調整給をふくむこと。

⑨ パートの一時金の上積みはパート全員一律にすること。

⑩ 2014年度、2015年度の年齢別最低保証賃金を明らかにし提示すること、該当者には調整給を支払うこと。

⑪ エリアスタッフの配送手当を廃止し、誰もが賃下げにならないように時給に組み込むこと。

(2)年間休日、労働時間、有休取得に関する要求

① 正規職員の2014年度年度の指定休の個々の取得状況を明らかにし報告すること。

② 店舗正規職員の年間休日の月毎の取得状況を明らかにし、報告すること。

③ 正規職員の2014年度の有給休暇の取得状況を明らかにし、報告すること。

④ 2015年度の営業日程、年末年始配送日程等の年間日程を5月末までに示すこと。

⑤ 年間休日は117日を下回らないこと。

⑥ 正規パート共に全員に法定時間どおりの昼休憩をとらせること。

⑦ 指定休は本人の希望等を基に計画化を速やかに行い、年間を通してゆとりをもって取得を行わせること。

⑧ 半日有給休暇制度を設けること。

(3)職場と人員に関する要求

① 支所代走応援コースの人員補充について、「3月までに代走を無くす」ことが出来るのかどうか報告すること。「3月までに代走を無くす」ことが出来ない場合は、いつまでに補充を行うのか期限を示し、具体的施策を示すこと。

② 店舗、物流センターは人員が足りません。体制をととのえること。また、農繁期など採用難とならないための施策を示すこと。

③ 本部で、退職または異動等により、人員が減少しています。速やかに人員を補充し、減少した直雇用職員をその雇用形態中心に確保すること。

④ 派遣はあくまでも臨時的な仕事にのみ限定し、恒常的な人員確保には直接雇用である正規職員もしくはパート職員の採用をおこなうこと。

(4)パート・再雇用・アルバイトに関する要求

① アルバイト職員は、本人の希望に応じて、パート雇用にすること。

② パート職員から正規職員への登用制度(公募制など)を作ること。

③ 契約時間は本人の希望を考慮しつつ、直近三カ月の労働実態に合わせて雇用保険・健康保険・厚生年金など加入基準を上回る労働実態がある場合には、不利益とならないよう契約を見直すこと。

④ パート・アルバイトなど非正規職員の採用にあたっては、基本的に雇用保険が掛けられる20時間以上の契約とすること。

⑤ 現在、無給のパート職員の生理休暇を、正規職員と同じように有給の特別休暇とすること。

⑥ 人員不足等の理由で所属長からの出勤要請によって実労働時間が増え、その結果配偶者控除103万円を超えそうな場合、無給の特別休暇をあたえること。

⑦ パートタイマーなど、生協で働くすべての有期雇用労働者の契約を2015年度から無期雇用とすること。

⑧ 上記、⑦が出来ない場合は、有期雇用契約を繰り返し、5年以上勤続している有期雇用労働者について、2015年度から無期雇用とすること。

⑨ 労働契約法第20条に基づき、有期雇用労働者への合理的理由がない通勤手当の不支給、福利厚生の差別は禁止されています。法の趣旨に則り、現行の制度を是正すること。

⑩ 正規職員との格差是正のために、均等待遇を実現すること。そのための道筋をしめすこと。

(5)労働安全衛生に関する要求

① パワーハラスメント・セクシャルハラスメントについて実態調査を行い、防止のための学習・啓発を行うこと。

② 休職者の職場復帰プログラムを作ること。

③ 健康診断は極力1月末に完了するように行うこと。

④ 労働災害が発生した場合、速やかに対応を行うこと。またその事例や防止策を職員全員に周知徹底すること。労災発生時の対応マニュアルを作成し、年に1回、所属長に指導・教育を徹底すること。

⑤ 各職場での労働安全衛生委員会の開催状況を明らかにすること。

(6)分会毎の要求

① 支所

1)昼休憩の確保のため、また契約時間外の労働・残業とならないように、午前配送コース、午後配送コースとも適正な帰所時間を設定すること。

2)午前と午後で異なる支所の配送はおこなわせないこと。

3)班での対話時間にも事欠くような過密な配送コースはコースメンテ・コース増をおこない改善すること。またコースメンテに関わる時間保障を適時保障すること。

4)コースメンテの際には効率のみならず、班数・供給量などを考慮し、可能な限り格差をなくすこと。

5)宅配(個配・地域デポ)手数料や加入時出資金など組合員が利用しやすく、他生協や他流通と比べても魅力的な内容に改善すること。

6)支所を施錠し職員不在の状況で全員配送に出払う様な状況を作らず、責任者を支所に残すこと。

7)本部、橋本、田辺、御坊支所に女子更衣室と同様に男子更衣室をもうけること。一方がただのスペースのような差別をやめること。

8) 冬の雪道対策として、全ての車両分のタイヤチェーンを用意すること。また、山間部への配送車にはスタッドレスタイヤを冬場は装着すること。

9) 配送車両を古いものから随時入れ替えを行うこと。

② 湯浅物流センター

1)「物流センター特別手当」を見直し、アップすること。

2)ドライの非連動ゾーンの暑さ対策をおこなうこと。

3)シニアスタッフやアルバイト職員への通勤交通費を支給すること。

③ 本部

1) 3年を超えて派遣契約を行っている部署の雇用は見直し、ただちに直接雇用の採用とすること。

2)担当者の交代による引き継ぎ業務を行う際には、十分な期間を確保すること。

3) 本部にこれまで通り飲料の自販機を置くこと。

④ 岩出中央店

1)業務上で必要な資格取得者には資格手当を支給すること。

2)パート職員は現在の契約時間に関わらず、17時以降も仕事をした場合、アルバイト職員と同様に時給を30円アップすること。

3) 6時間を超える勤務には45分の休憩をあたえること。

(7)労使間の民主性に関する要求

① 正規パートともに格付けの変更、または賃金表の書き換えなどがある場合は事前に情報公開し、労働組合と協議をおこない、合意の後おこなうこと。

② 2014年度事業・経営の到達見込みを報告・提示すること。

③ 2015年度事業・経営の計画(案)を提示すること。

④ 賃金といった労働条件に直結する各労組員のS~Dの考課結果をその都度労働組合に提出すること。

⑤ 今後の出退店と支所統廃合および新規事業について計画を明らかにし、事前協議をおこなうこと。

⑥ 今までの雇用形態と違う雇用を行う場合、労働組合と協議を行うこと。

⑦ 賃金・人事制度の変更は労働組合との充分な協議時間を保障すること。

(8)その他の要求

① 配送担当に、配送ズボン(制服)を支給すること。

② 妊娠時には、母胎に悪影響を及ぼさない職務への変更をすること。

③ 業務内外に関わらず、傷病で現行業務に支障をきたす場合、部署異動や作業軽減等の対応をすること。

④ すべての職員に年1回のインフルエンザ予防接種の実費補助を行うこと。また無料で健康診断をうけさせること。

⑤正規職員の永年勤続表彰規程にある10年、20年及び30年表彰該当者に従来通り表彰すること。また、パートの永年勤続表彰に同様に20年・30年を追加すること。

⑥ 正規職員、パート職員の60歳定年を延長し65歳とすること。

以上

 

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