貴理事会の最低賃金への対応に関する労組見解

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貴理事会の最低賃金への対応に関する労組見解

2015年2月2日

わかやま市民生活協同組合

専務理事 殿

わかやま市民生協労働組合

執行委員長

 

貴理事会の日頃の奮闘に敬意を表します。

和歌山県は2013年10月にその最低賃金を701円に、翌2014年には715円に改訂しました。

この間、貴理事会はパートの最低賃金を700円に据え置いたままで、団体交渉などの場では労組からの再三の指摘にもかかわらず、「日祝時間給をふくめて県の最低賃金は上回っている、下回る場合のみ差額を支給する」という態度に終始しました。2014年12月労働基準監督署から指導があり、2015年1月是正の支給がおこなわれました。

しかし是正の内容は、パートの時給PJ1の1~3号を715円以上にアップするものではなく、差額(調整時給)を支給するというものでした。またこの間、労働組合には一切の報告・提案・協議もありませんでした。

たびかさなる労組軽視・労組無視に遺憾の意を表します。

パートの基本職務給を変更せず差額を支払うのみでは、労働者の生活の安定・質的向上をめざす最低賃金法の精神に反します。

同時に、労使で話し合ってきたパート職員の活性化・戦力化・働きがいを重視する人事制度の主旨に反します。

また現場は人員不足が深刻化しています。県内最賃の上昇にともない他企業が時給を引き上げている中、わかやま市民生協が時給を県内最賃に据え置くことは、採用をいっそう困難にさせるだけでなく、人材の流出につながることは明らかです。

行政指導を受けざるを得なかった低いパート賃金表の書き換えは最低限、とりいそぎ、必要です。それでも、今秋にはさらなる改訂がひかえています。

問題の本質は、最賃の上昇にともなう書き換えでなく、パートでも安定して働き続けることの出来るまともな労働条件(時給・時間)の提示です。それには全労連・生協労連がしめす「誰でも時間額1000円」が必要であり、わたしたちが集約するアンケートでも相応の数値があらわれています。

わたしたちはそれを15春闘で要求します。貴理事会には、消費不況脱却・格差是正・均等待遇の実現のために、そして何よりわかやま市民生協の将来設計のためにもパートの労働条件の抜本的解決策がもとめられているのです。