2016年5月23日付書記局ニュースNo.17「パート人事制度は見直す考え」

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パート人事制度は見直す考え

スト配置後5月11日・16日2回交渉

ストライキ背景・春闘に一石を投じる

わかやま市民生協労働組合は5月3日、ストライキ配置を理事者に通告、理事者はこれを受け、申し入れよりも前倒しの5月11日(水)に団体交渉を設定しました。

急な呼びかけにも関わらず、当日は全体で27名が参加。上部団体から3名の応援をもらい、回答を動かすために全力を尽くしました。その後16日にも執行部交渉を行いました。

5・11団体交渉もパートの初任時給問題を追及

冒頭、書記長より「中央委員会でストを23日に配置したが、ストはしたくない。

苦渋の選択だった。ストを回避できるように回答を動かしたい。

決着に至らなかったのはパートの平日時間給がPJ1で7年間も賃上げがない問題、つまり最低賃金と職務給表がずれているから」と指摘。

また「一時金があるというが、それは昔からある制度で、最低賃金との差を緩和させるためのものではない」と主張。

再回答は無し

それに対し理事者は、「再回答は考えていません」と返答。一次回答からの変更はないことを改めて主張しました。

その理由について、「調整給を払っているので法律上問題はない」「日祝手当や一時金があるので、時給換算すると950円ある。他の生協と比べても遜色ない」「長く勤めている人は新しく入った人と比べて一時金で差がつく」と従来の答弁の繰り返し。

このままでは人が入って来ないのでは

「時給が低くて人を誘えない状況である。入って1年以内に6割が辞める。他生協は3割~4割。時給と仕事内容が合っていないからだ。このまままで人員不足が解消するのか」という労組の主張に、「人手不足は問題だと認識。賃金だけが問題ではなく働きがいの問題もある」と従来の答弁。

一時金を時給換算すると140円~150円になるというのは、どういう計算式なのか問うと、「賞与を年間総労働時間で割ったものだ」と回答が。

岩出中央店から勇気ある発言

岩出中央店の現場労働者からは、

「4年も5年もがんばって求めてきた数字に応えて評価され、やっと最低賃金になった。しかし昨日今日入った新人と同じ賃金。賞与で差をつけるというが、4年5年分の差を、誠意ある回答で支払ってくれるのですか。

残業せざるを得ないから残業したら『残業したらあきません』。じゃあ人数増やしてくださいと言うと、『増えません』。

中心的になってやっていたパート職員2名が正規に登用されたが、その人たちを抜く前に、どうして人員の補充をしてくれないのですか。どれだけ現場が混乱しているか、現状を分かっていただけているのでしょうか。

他の会社にも勤めてきたが、自分に発表の場を与えてくれて、ここはなんていい会社なんだろうと思った。みんながんばって利益がでるようになったら、私たちにも還元してくれるのですかと聞いたら『当然ですよ』と。

私たちも生活者です。物価・税金が上がり苦しいですよ。組合員さんを守ることも大切。でも『企業は人なり』で、人を大事にするのも経営者の義務ではないのですか」

と発言。拍手が沸き起こりました。

その後評価制度の問題にも触れられ、制度自体に問題や矛盾があることも露呈されました。

「人事諸制度については変えていきたい」(専務理事)

専務は答弁の中で、「今までと同じようにやっていても人は集まらない。それは我々も思っている。人事諸制度については変えていきたい」と述べました。

※↑しかしその内容については労働者の今後にとってどうなのか、学習と検証が必要です。(労組)

賞与による新人とベテランの差額は?

現場からの発言の中で出された「賞与による新人とベテランの差額は?」という質問に対して、「差額については算定していない」という答弁でした。

しかし単純計算してみると、1日4時間で1ヵ月20日間働いた場合、月の労働時間は80時間。

調整給の差が最大で31円であれば、80h×31円=2,480円が一時金予算1ヶ月の場合の差額です。

1日6時間だとしても120h×31円=3,721円です。これを多いか少ないか、皆さんはどう思いますか。

スト決行か回避か

5月16日に執行部交渉

5月16日(月)第5回団体交渉

当初、予定していた16日から20日までに交渉をというこちらの要望に基づき開催されましたが、新たな再回答は用意されていませんでした。

資料の提示は

わかやま市民生協の賃金水準は他生協と比べても高いであるとか、理事者は交渉の中で様々な発言をしてきました。

その根拠を示す資料の提示を求めたところ、最初は渋っていましたが提出すると答弁がありました。一歩前進です。

調整給の問題について

労働組合はこの間、最低賃金を下回る基本時給ではダメだ、賃金表全体の底上げをせよと主張してきました。

そのことを真正面から受け止めず、「調整給」そのものが悪いと労働組合が言っているのであれば、それは「職務給」と名称を変えたらいいのかという、表面的な解釈で調整給をなくそうと考えていることが分かりました。

ではその職務給とは何か具体的に教えてほしいと質問したところ、名前を変えただけだとのこと。

職務給ならば一時金にも反映されるのかという質問にも「いや」とあいまいな返答。

2号店出店に合わせて賃金体系を変えるのであれば、事前に労働組合に申し入れを

2号店を開店するのにあたり、新しい賃金制度を考えていると回答が。労働組合との話し合いについてはいつになるか分からないとのこと。

労働条件の変更は労働組合との協議を経て行うよう要請します。

一時金や日祝手当、退職金を基本時給に組み込む考え方を示す

専務はまた、賃金体系の中身について、今ある一時金や日祝手当、退職金を基本時給に組み込むということを考えていると答弁。

在籍パート職員の時給は一時金や手当を組み込むと平均948円になる。退職金を含めると956円ぐらいと答弁。

しかし平均であって全員もらえる訳ではありません。

見た目だけの時給を変えても基本的な解決にはならない

生協労連では、見た目だけ時給を上げても根本的な解決にならないという方針を持っています。

総額が変わらないのであれば、賃上げとは言えないからです。

小手先の改正ではないというが・・・

小手先の改正では不十分だという委員長の発言に対して、専務は、「一時金は業績結果によって上下するが、経済情勢が変わっても下げるわけにはいかない。労働者には安定的な収入となり、経営的にはリスクとなる。また、人事制度で昇格もある」と答弁。

また、パートリーダーの位置づけについて認識の違いが出されました。

その他の交渉内容について

せめて年度末一時金を一人千円だせないか

理事者は一時金の回答時に、予算月数に供給計画に対する達成率を掛けるということをここ数年行っています。

そうであれば、回答時の98.5%という見込み達成率ではなく、99.3%という実績達成率に基づいて一時金を支払うべきだと主張しました。全体で一人当たり千円ちょっとです。

そもそも供給計画に対する達成率を掛けること自体が乱暴なことであり、供給高はその時々の商品企画や消費税増税などの社会的要因でも変動します。

それをすべて労働者の責任のようにしてしまうのは納得いきません。

トラックの入れ替え

入れ替えをすると言っているのにできていない。どのように考えているのかと問うと、2010年から滞っているとのこと。予算は今年度組み込んでいるので年度内には行うとのこと。

昼休みの未取得問題

昼休憩はどこまで調査しているのかと聞くと、未取得の申請は先週上がってこなかったと答弁。

パートの無期雇用

パートの雇用を有期から無期へという要求にも、逆に無期だと損をするという答弁でした。認識の違いが大きいので、今後の課題です。

朝三暮四(ちょうさんぼし)

時給か一時金か。あなたはどう考えますか?

① 昔、中国の「宋」という国に狙公(そこう)という多くのサルを飼っている人がいました。しかし、食料が減ってきてしまい、狙公はサルに与えるトチの実(どんぐり)を少なくしなければなりませんでした。

② そこで狙公は、「今日からトチの実を朝3個、夕に4個やることにする。と言ったらサル達は怒ってしまいました。

③ 狙公は、「それなら、朝4個、夕に3個にしようか。」と言いました。サル達はとても喜びました。

ストライキは中止

この日の交渉を受けて、執行部で話し合った結果、総合的に判断し、“打たされるストは回避すべき“と5月23日のストライキは回避・中止することを決定しました。

ストの実施については、その効果と影響、社会的客観的な情勢、そして何よりも仲間の団結の状況はどうなのかを考慮に入れなければいけません。

今春闘でストを本気で構え、労働者一人ひとりが真剣に考えた事は労働組合にとって貴重で大きな前進点です。

その中で現在の弱点も見えたのも事実です。

現状は人員不足を改善する回答や到達点には至っていません。

今秋の最低賃金改定に向けて、闘争を再度組み立て直します。

理事会回答の本質を見抜き、要求実現にむけて再度皆で話し合い、仲間を励まし、秋の闘いにつなげていきましょう。

団結しよう!!

 

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