2016年2月19日書記局ニュースNo.11「『Sさんの職場復帰を支援する会』結成に50名」

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「Sさんの職場復帰を支援する会」結成に50名

各界より多数の発言と激励

2・3結成総会 病気を持ちながらでも働いていける職場に

2月3日水曜日、和歌山市教育会館(和歌山市九番丁5)にて「障害があっても働き続けられる職場に わかやま市民生協腎臓病を患うSさんへの人権侵害を許さず職場復帰を支援する会」(略称・わかやま市民生協Sさんの職場復帰を支援する会)の結成総会が行われ、50名以上の方が参加、急な募金の呼びかけにも関わらず、5万7千円もの募金が集まりました。

主催者・代表世話人からのあいさつ

役員体制が紹介されました。(以下敬称略)

・代表世話人…

・事務局長…

・事務局次長…

和歌山県地評・K議長

Sさんを何としても職場へ戻したい、病気を持ちながらでも働いていける職場にしていきたいという思いでこの組織を立ち上げ、皆さんのご支援をお願いしたくお集まりいただきました。

ちょっと配慮をすれば働き続けられることは明らかなのに、そのことさえ行わず、働く権利を奪いながら一方で退職強要を行ってきました。

今年4月から施行される障害者への合理的配慮を求める、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」にも反する人権侵害だと思います。

人間誰でも病気になって障害を持つということがあります。その中でも働き続けていくということは人生において大事なこと。社会的な合意として認められています。それを認めないということは許しがたいことです。

県地評顧問弁護団・U弁護士

わかやま市民生協は非常に印象がいいが、労働者に対する態度はブラック企業に近い組織だと思います。

労働契約で、労働者は経営者の指揮命令のもとで労働しないといけません。だからこそ使用主は労働者が働くことによって、健康を害することがないよう環境を整備しなければならない義務があります。

労働安全衛生法は労働者の安全や衛生に配慮しなさいと義務を書いた法律。健康診断を実施しないといけないし、病気が分かれば配慮もしなければならないと書いてあります。

わかやま市民生協の就業規則は、休職や復職に関しては労働者に制約が少ないにも関わらず、そのことを理解していないのではないかと思われます。

4月から施行される法律の中で、障害者差別解消法以外に、障害者の雇用促進に関する法律がありますが、こちらの法律は企業の「努力義務」ではなく「義務」です。

法律では障害者への配慮についても細かく規定されています。施行まで準備期間が3年間あり(平成25年改正)、それまでに体制を整えることが求められていました。それすらしていなかったということになるのではないでしょうか。

「今時こんなことがわかやま市民生協で起こっているのか」

代表世話人・参加者からのあいさつ

和歌山障害者の生活と権利を守る連絡協議会(和障協)・K事務局長

9年間、障害者の就労支援事業を県から委託を受けて3年前までやっていました。この事案を聞いてびっくりしました。今時こんなことがあの市民生協で起こっているのかと。

多くの差別の事例に直面しました。障害があるが故の直接的な差別。合理的配慮が欠けるという問題。これも差別に当たります。

2014年2月に国連の障害者権利条約に日本も批准しました。障害のない他の者との平等ということが書かれていますが、障害へのあらゆる差別をなくすということが大前提。そのためには国内法を変えないといけない。そこで4月から施行されるのが障害者差別解消法です。

障害者雇用促進法も改正され、この4月から実施されます。障害者の方の募集・採用・面接・配置・昇進。ずっと至る所まで。降格や職種の変更、雇用形態の変更、退職の干渉云々に対して、障害がある故の差別は許さないと書かれています。

すでに厚労省は事業所に対していろんな指針を出しています。とりわけ合理的配慮進めるにあたって一番大事なのは、事業主とよく話し合って、相互理解の中で提供されるべきものであること。

くらしと健康を守る、平和を求めるこうした生協の心をもつ組織が、どうか障害をもつ労働者の働く権利を守ってほしいと思います。

生協病院透析センター・M医師

人工透析というのは人工腎臓という機械に腎臓の代わりをしてもらう治療法。考え方としては腎臓があかんようになったらそのままだと死んでしまうので、とりあえず人工透析というのをして生き延びへんかという考え方。全国に三十万人ぐらい患者がいる一般的な病気。

おしっこが出ないと体に水気がたまるので、血を取り出して、水気やいらなくなった毒気とかを抜いて、必要なものを戻します。

目が悪くなったら眼鏡をかけるのと同じだと患者の方には説明しています。

1分間に200cc血を回転させるために、手首の動脈と静脈をつないで勢いよく血が流れてくるような手術をします。

そういう準備をしていたら健康診断でするような感じで針をさして、4時間ぐらい血をまわします。

生協病院では月水金は夜間コースというのをやっています。フルタイムの勤労者の方もいて、話を聞く限り、Sさんは復帰できます。

NPO法人和歌山県腎友会・T理事長

26歳で人口透析に。臨床工学技師の資格をとり、50歳まで病院で働きました。

手首を切って、血が流れやすいように動脈と静脈をつなぎます。

2本刺して、一本はポンプで吸い上げクリーニングし、もう一本からもどします。

Sさんは定年まで15年、十分働けると思います。

中学校時代の恩師・原水協・S事務局長

西和中学校で教えたが、当時から生真面目でした。

今では上富田、田辺市の平和行進に子供さんを連れて参加。昨年は無理して参加してくれてたのかなと思います。

なんとしても生真面目なSさんの職場復帰を勝ち取るために皆さんのお力をお借りしたいと思います。

生協労連関西地連・M委員長

この問題初めて聞いてびっくりしました。

本人と生協と労働組合が、どうやって本人を戻してあげようか、どう戻したら本人にとって一番いいのかを話し合うのはやっているけれども、団体交渉、ましてやこういう会を立ち上げてまで社会的にやってくということは初めてです。

支援する会を結成したからには何としても勝たないといけません。県地評を中心として様々な方々が参加していただいています。本当に力強く感じています。

生協労連関西地連としてもこのたたかいを全力で解決させていくということを決意しています。

新日本婦人の会和歌山県本部・O事務局長

20年前、地域配送の配送担当になって来られました。とても和やかに接してもらったなと思います。

これほどまでに大変な思いをしているのか。合理的配慮というか心尽くしてくれたら同じように働けるのにあまりにもひどいと涙が出てきてしまいました。

組合員の時も安心安全な食品を求めて声を聞いてほしいということで理事者に働きかけを行いました。

生協だからこそ、働く人を大事にして、いい生協になってほしいなということを感じています。

わかやま市民生協労働組合・A執行委員長

いろんな思いが駆け巡っていまして…。この会に出席いただいたことに本当に感謝します。今までこういう形に中々できずに、職場を去っていった仲間のことをちょっと今思い出して…。

理事会にもこういうことになっているということを本当に恥ずかしいと、今回のたたかいを通じて自覚してほしいと思います。

このたたかいがきっかけで、わかやま市民生協が地域の宝になっていけるように頑張っていきますので、どうか皆さんよろしくお願いします。

Sさん

本日はお忙しい中、たくさんの方にご参加いただき、ご支援、温かい言葉を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。こういう会を開いていただいて大変心強く思っています。

この会を設けていただいたのは、私自身の問題の解決はもちろん、今後病気になった人が合理的配慮、配置転換の配慮もなく退職を迫られるという、不条理なことが繰り返されないようにするためでもあります。

皆さんのお力をお借りして、働くものが生協や社会全体の中で安心して働くことができるように頑張っていきたいと思います。

「障害者の雇用の促進等に関する法律」が改正され、今年(2016年・平成28年)4月1日から施行されます。

Point1 雇用の分野での障害者差別を禁止

◆単に「障害者だから」という理由で、求人への応募を認めない

◆業務遂行上必要でない条件を付けて、障害者を排除する

◆労働能力などを適正に評価することなく、単に「障害者だから」という理由で、異なる取扱い等。

Point2 合理的配慮の提供義務

◆視覚障害がある方に、点字や音声などで採用試験を

◆聴覚・言語障害がある方に、筆談などで面接を

◆肢体不自由がある方に、机の高さを調節することなど作業を可能にする工夫を

◆知的障害がある方に、図などを活用した業務マニュアルを作成

◆精神障害がある方に、出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮等。

Point3 相談体制の整備、苦情処理、紛争解決の援助

相談窓口の設置など必要な体制を整備すること。

 

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